「死神(しにがみ)」は、人間の死を司る存在として文学や神話に登場する言葉です。日本では江戸時代の歌舞伎や落語に見られるほか、現代の漫画やゲームでも人気のモチーフです。
西洋では「大鎌を持つ骸骨」の姿が一般的であり、東洋では死の使者や魂を導く存在として描かれることが多いです。
この記事では、様々な国と文化で使われる「死神」の表現をご紹介します。
- 世界の『死神』の表現を一挙紹介します
世界各国の「死神」の表現まとめ
日本語:死神(しにがみ)
日本語の「死神(しにがみ)」は、死をもたらす神格的存在を指します。江戸時代の文学・歌舞伎に登場し、近代以降は擬人化された存在として親しまれています。
英語:Grim Reaper(グリム・リーパー)
英語では「Grim Reaper(グリム・リーパー=厳しい刈り取る者)」が死神にあたります。大鎌を持ち黒いローブを着た骸骨として描かれるのが一般的です。
中国語:死神(スーシェン) / 黑白无常(ヘイバイウーチャン)
中国語では「死神(sǐshén/スーシェン)」が一般的ですが、民間信仰では「黑白无常(hēibái wúcháng/黒白無常)」と呼ばれる死の使者が魂を導く存在として知られています。
韓国語:사신(サシン)
韓国語では「사신(sasin/サシン=死神)」と表現されます。ドラマや小説では「죽음의 신(チュグムエ シン=死の神)」と描かれる場合もあります。
フランス語:la Faucheuse(ラ フォシューズ)
フランス語では「la Faucheuse(刈り取る者)」が死神を意味します。穀物を刈るイメージから魂を刈り取る存在として表現されます。
スペイン語:la Parca(ラ パルカ)
スペイン語では「la Parca(ラ パルカ)」と呼ばれます。これはローマ神話の運命の女神「パルケス」に由来し、死の人格化として使われます。
ドイツ語:Sensenmann(ゼンゼンマン)
ドイツ語では「Sensenmann(ゼンゼンマン=鎌男)」と表現されます。日本の死神像に近い、大鎌を持つ骸骨の姿で描かれることが多いです。
イタリア語:Morte(モルテ) / Tristo Mietitore(トリスト ミエティトーレ)
イタリア語では「Morte(死そのもの)」や「Tristo Mietitore(悲しき刈り手)」と表現されます。文学やオペラで死神の象徴的な表現として登場します。
ロシア語:Смерть(スミェルト) / Жнец(ジュネーツ)
ロシア語では「Смерть(Smert’/スミェルト=死)」が擬人化されて死神の役割を果たします。また「Жнец(Zhnetz/ジュネーツ=刈り手)」とも呼ばれます。
アラビア語:ملاك الموت(マラク・アル=マウत)
アラビア語では「ملاك الموت(malāk al-mawt/マラク・アル=マウт=死の天使)」と呼ばれます。イスラム文化においては「アズラーイル」が死を司る天使として知られています。
ヘブライ語:מלאך המוות(マラアフ ハマーヴェト)
ヘブライ語では「מלאך המוות(mal’akh hamavet/マラアフ ハマーヴェト=死の天使)」と表現されます。ユダヤ教の伝承でも同様の存在が登場します。
ポーランド語:Kostucha(コストゥハ)
ポーランド語では「Kostucha(コストゥハ=骨女)」と呼ばれます。民間伝承における死神の俗称で、死を運ぶ女性像として描かれます。
チェコ語:Smrtka(スムルトカ)
チェコ語では「Smrtka(スムルトカ)」と表現されます。「死(smrt)」に由来し、骸骨姿で大鎌を持つ死神として登場します。
トルコ語:Azrail(アズライル)
トルコ語では「Azrail(アズライル)」と呼ばれます。イスラム文化における「死を司る天使」であり、魂を天に導く役割を持ちます。
ギリシャ語:Χάροντας(ハーロンタス)
ギリシャ語では「Χάροντας(Chárontas/ハーロンタス)」と呼ばれます。古代ギリシャ神話における冥府の渡し守「カロン」に由来する言葉です。
最後に
この記事では、世界各国の言語での「死神」の表現をご紹介しました。
「Grim Reaper」「la Parca」「ملاك الموت」など、各国語で表現は異なりますが、共通して「死を象徴し、魂を導く存在」として描かれています。
死神の多様な文化的イメージを知ることで、文学・映画・ゲームに登場するキャラクターの背景をより深く理解できるでしょう。
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