「儚い」を表す外国語まとめ。各国の言葉でなんと言う?

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「儚い(はかない)」は、「長く続かない」「消えやすい」という意味を持ちながら、その中に美しさ・哀しみ・優しさを含む言葉です。 日本では「命の儚さ」「夢の儚さ」のように、無常観や一瞬の輝きを表す語として古くから使われてきました。

この記事では、世界各国語における「儚い」の表現と、その文化的なニュアンスを紹介します。

目次

世界各国の「儚い」の表現まとめ

日本語:儚い(はかない) / 無常(むじょう) / 夢のよう(ゆめのよう)

「儚い」は古語「はか(計)」から派生し、「頼りない」「すぐに終わる」を意味します。 「無常(むじょう)」は仏教由来の語で、“すべては移ろう”という真理を示します。どちらも、刹那の美を肯定する日本独特の感性です。

英語:ephemeral(エフェメラル) / fleeting(フリーティング) / transient(トランジエント)

英語では「ephemeral(エフェメラル)」が最も近く、“つかの間の”“短命な”という意味。「fleeting」や「transient」も同義で、詩や哲学の文脈で「儚い美しさ」を表します。 例:「a fleeting dream(儚い夢)」や「ephemeral beauty(儚い美)」など。

中国語:短暂(ドゥアンザン) / 转瞬即逝(ジュアンシュンジーシー)

中国語では「短暂(duǎnzàn/ドゥアンザン)」=“短い時間の”、「转瞬即逝(zhuǎnshùn jí shì/ジュアンシュンジーシー)」=“一瞬で過ぎ去る”が近い表現。 詩では「如梦似幻(夢のように幻のよう)」といった儚い情景を描写します。

韓国語:덧없다(トオプタ) / 순간적이다(スンガンジョギダ)

韓国語では「덧없다(deot eopda/トオプタ)」が“儚い・無常だ”に近い表現。 文学では「인생은 덧없다(人生は儚い)」という表現が定番です。「순간적이다(瞬間的だ)」も近い意味を持ちます。

フランス語:éphémère(エフェメール) / fugace(フュガス)

フランス語の「éphémère(éphémère/エフェメール)」は“短命な・つかの間の”という意味で、「la beauté éphémère(儚い美)」のように使われます。「fugace(fugace/フュガス)」も“一瞬の”という詩的な表現です。

スペイン語:efímero(エフィメロ) / pasajero(パサヘロ)

スペイン語では「efímero(efímero/エフィメロ)」が“短命な・儚い”。 「pasajero(通り過ぎるもの)」も“過ぎ去る人生”の比喩として使われ、「la vida es efímera(人生は儚い)」などの表現があります。

ドイツ語:vergänglich(フェアゲングリヒ) / flüchtig(フリュヒティヒ)

ドイツ語では「vergänglich(vergänglich/フェアゲングリヒ)」が“無常な・儚い”を意味します。 哲学や宗教でもよく使われ、「die vergängliche Welt(儚い世界)」などの表現があります。「flüchtig」は“一瞬の”というニュアンス。

イタリア語:effimero(エッフィメロ) / fugace(フガーチェ)

イタリア語では「effimero(effimero/エッフィメロ)」が“儚い・短命な”、「fugace(fugace/フガーチェ)」が“一瞬の”。 「la bellezza effimera(儚い美)」という詩的表現が多く見られます。

ロシア語:мимолётный(ミマリョートヌィ) / скоропреходящий(スコロプレホヂャーシチ)

ロシア語では「мимолётный(mimolyotnyy/ミマリョートヌィ)」が“瞬間的な・儚い”を意味します。 「мимолётная радость(儚い喜び)」など、情緒的な文脈でよく使われます。

アラビア語:زائل(ザーイル) / فانٍ(ファーニ)

アラビア語では「زائل(zāʾil/ザーイル)」が“消えるもの”、“فانٍ(fānī/ファーニ)”が“儚く滅びるもの”を意味します。 宗教的な文脈では「الدنيا فانية(この世は儚い)」という表現が一般的です。

ヘブライ語:חולף(ホレフ) / זמני(ズマニ)

ヘブライ語では「חולף(ḥolef/ホレフ)」が“通り過ぎる・儚い”、「זמני(zmani/ズマニ)」が“短い・一時的な”。 詩では「אהבה חולפת(儚い愛)」などで使われます。

ポルトガル語:efêmero(エフェメロ) / passageiro(パサジェイロ)

ポルトガル語では「efêmero(efêmero/エフェメロ)」が“儚い・一瞬の”、「passageiro(passageiro/パサジェイロ)」が“通り過ぎるもの”。 「a beleza efêmera(儚い美)」という表現が多くの詩に登場します。

ヒンディー語:क्षणभंगुर(クシャナバンガル) / अस्थायी(アスターユ)

ヒンディー語では「क्षणभंगुर(kṣaṇabhanga/クシャナバンガル)」が“瞬間的な・儚い”、「अस्थायी(asthāyī/アスターユ)」が“一時的な”。 仏教語の影響も強く、「जीवन क्षणभंगुर है(人生は儚い)」という表現があります。

インドネシア語:sementara(スメンタラ) / fana(ファナ)

インドネシア語では「sementara(sementara/スメンタラ)」が“一時的な”、「fana(fana/ファナ)」が“儚く消える”を意味します。 「hidup ini fana(この人生は儚い)」という表現が宗教的にも使われます。

ベトナム語:phù du(フー・ズー) / tạm bợ(タム・ボー)

ベトナム語では「phù du(phù du/フー・ズー)」が“儚い・夢のような”という詩的表現。 「đời người phù du(人の人生は儚い)」など文学的に多用されます。

トルコ語:geçici(ゲチジ) / fani(ファーニ)

トルコ語では「geçici(geçici/ゲチジ)」が“一時的な”、「fani(fani/ファーニ)」が“儚い・消えゆくもの”。 「dünya fani(この世は儚い)」ということわざがあり、人生の無常を表します。

ペルシャ語:فانی(ファーニ) / گذرا(ゴザラー)

ペルシャ語では「فانی(fānī/ファーニ)」が“滅びゆく・儚い”、「گذرا(gozarā/ゴザラー)」が“一瞬の・通り過ぎる”。 ハーフェズなど古典詩では「دنیای فانی(儚い世界)」としてよく登場します。

最後に

この記事では、世界各国の「儚い」の表現をご紹介しました。 「ephemeral」「éphémère」「短暂」「덧없다」など、どの言語でも“美しくも消えゆくもの”への敬意が込められています。

ネーミングに使う場合、「刹那」「夢」「消える光」「無常」「静かな美しさ」などの印象を与える、繊細で詩的なテーマに最適です。

\次の言葉を探そう!/

この記事の執筆者
ワーグリ編集部

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