「彗星」は、太陽の周りを公転する天体の一種で、尾を引く姿から「ほうき星」とも呼ばれています。
古代から吉兆や不吉の象徴とされ、文化や神話にもたびたび登場しました。現代では天文学的に研究される重要な対象です。
この記事では、様々な国と文化で使われる「彗星」の表現をご紹介します。
- 世界の『彗星』の表現を一挙紹介します
世界各国の「彗星」の表現まとめ
日本語:彗星(すいせい) / ほうき星(ほうきぼし)
日本語では「彗星(すいせい)」と呼ばれ、古語では「ほうき星(ほうきぼし)」とも言います。歴史上、天変地異の前兆として恐れられることもありました。
英語:comet(コメット)
英語では「comet(コメット)」と呼びます。語源はギリシャ語の「髪の毛のあるもの」に由来し、尾を引く姿を表現しています。
中国語:彗星(フイシン)
中国語では「彗星(huìxīng/フイシン)」と呼ばれます。古代中国では災厄の兆しとして記録されることが多く、歴史文献にも頻繁に登場します。
韓国語:혜성(ヘソン)
韓国語では「혜성(hyeseong/ヘソン)」と呼ばれます。漢字表記は日本語と同じ「彗星」で、占星術や歴史的な記録にもしばしば登場します。
フランス語:comète(コメット)
フランス語では「comète(コメット)」と呼ばれます。ハレー彗星など歴史的事件と結びつけて語られることも多い表現です。
スペイン語:cometa(コメタ)
スペイン語では「cometa(コメタ)」が使われます。なお「cometa」は「凧」という意味も持ちますが、文脈で区別されます。
ドイツ語:Komet(コメート)
ドイツ語では「Komet(コメート)」と呼ばれます。学術的な用語としてもそのまま用いられています。
イタリア語:cometa(コメータ)
イタリア語では「cometa(コメータ)」と呼ばれます。宗教絵画では「ベツレヘムの星」を彗星として描くこともありました。
ロシア語:комета(カメータ)
ロシア語では「комета(kometa/カメータ)」と呼ばれます。ロシア文学でも象徴的に登場し、変化や運命を暗示する存在とされました。
アラビア語:مذنب(ムズナッブ)
アラビア語では「مذنب(muthnib/ムズナッブ)」が使われます。直訳すると「尾を引くもの」で、古代から天文学の対象とされてきました。
ヘブライ語:שביט(シャヴィート)
ヘブライ語では「שביט(shavit/シャヴィート)」と呼ばれます。聖書解釈や詩的な文脈で、神のしるしや変革の象徴として用いられることがあります。
タイ語:ดาวหาง(ダオ ハーン)
タイ語では「ดาวหาง(dao hang/ダオ ハーン=尾を持つ星)」と表現されます。直訳で「尾のある星」という意味です。
ベトナム語:sao chổi(サオ チョイ)
ベトナム語では「sao chổi(サオ チョイ=ほうき星)」と呼ばれます。中国語と同様に古代から吉凶と結びつけられてきました。
ヒンディー語:धूमकेतु(ドゥームケートゥ)
ヒンディー語では「धूमकेतु(dhūmaketu/ドゥームケートゥ)」と呼ばれ、サンスクリット語に由来します。「煙の旗」を意味し、古代インド天文学の重要な概念でした。
ウルドゥー語:دمدار تارہ(ダムダール ターラ)
ウルドゥー語では「دمدار تارہ(damdār tāra/ダムダール ターラ=尾を持つ星)」と呼ばれます。詩や物語で運命の象徴として登場します。
スワヒリ語:nyota ya mkia(ニョータ ヤ ムキア)
スワヒリ語では「nyota ya mkia(ニョータ ヤ ムキア=尾のある星)」と表現されます。東アフリカの口承伝承でも空のしるしとして登場します。
スウェーデン語:komet(コメート)
スウェーデン語では「komet(コメート)」が使われます。科学的な表現として定着しており、比喩的に「急成長する人・もの」にも使われます。
フィンランド語:komeetta(コメーッタ)
フィンランド語では「komeetta(コメーッタ)」と呼ばれます。厳しい自然と共に生きる文化の中で、空の神秘を示す言葉として親しまれています。
ポーランド語:kometa(コメタ)
ポーランド語では「kometa(コメタ)」と呼ばれます。文学や詩において、時代の転換点や運命を暗示する象徴的な存在として描かれることがあります。
チェコ語:kometa(コメタ)
チェコ語でも「kometa(コメタ)」と呼ばれます。スポーツチーム名などにも採用され、力強さや一瞬の輝きを意味する象徴としても使われます。
ポルトガル語:cometa(コメタ)
ポルトガル語では「cometa(コメタ)」が使われます。宗教的な比喩や天文学的文脈の両方で登場します。
トルコ語:kuyruklu yıldız(クユルックル ユルドゥズ)
トルコ語では「kuyruklu yıldız(クユルックル ユルドゥズ=尾を持つ星)」と表現されます。直訳的な呼び方で、古典文学にも登場します。
ギリシャ語:κομήτης(コミーティス)
ギリシャ語では「κομήτης(komítis/コミーティス)」と呼ばれます。語源は「髪の毛のあるもの」で、英語の「comet」の語源にもなりました。
最後に
この記事では、世界各国の言語での「彗星」の表現をご紹介しました。
「comet」「彗星」「kuyruklu yıldız」など、各言語には尾を持つ星を象徴する独自の表現があります。文化や歴史においても、彗星は運命や変革の象徴として扱われてきました。
夜空に輝く彗星を眺めるとき、世界各国の呼び名を思い出すと、その神秘がさらに深まるでしょう。
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